六月二十七日、トゥールーズ、カルカッソン

2009.07.08

朝、カナダ人に朝食に間に合うよう起こしてくれと頼んでいたのだが、起きることが出来ず、朝食を逃す。ずっと寝ていた。

十時過ぎに目を覚まし、また少しだけ話をした後、彼は電車に乗るためホステルを後にした。また何処かで。流石に次は無いかも知れないが、また何処か出会うことが出来ればいいと想う。この長い人生の中、カナダモントリオールへ行く機会が有れば、訪れようと想った。

その後チェックアウトを済ませ、久し振りにメールをチェックする。ホステル内でネットが使えないと、やはり不便なものだ。とは言え日本語を打てないので、チェックだけしてホステルを後にした。

駅へ向かう前に、適当に昼食を買い、食べて置く。チケットを購入して電車に乗ると、後から一緒のホステルに居た韓国人が現れた。何しろ向かっている方向が同じなので、良く一緒になる。

電車に乗りながら、記事を書いている。移動時間に日記を書くのは、非常に効率が良いかも知れない。文章を書いて、ふと外を眺め、また記事を進める。非常に快適に書くことが出来る。

今日はトゥールーズを半日観光して、その後カルカッソンへ向かう予定だ。また観光局の情報が頼りなのだが、果たして大丈夫だろうか。

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そしてトゥールーズに到着。駅周辺はそうでもなかったのだが、少し歩くと”La ville rose’”の名に恥じないような、赤い街だと言う事が判った。

この地域特有の土を使った煉瓦(多分)で出来た建物が多いため、その名がついたらしい。確かに何処を歩いても、建物が赤い。

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うん。赤い。

写真では判り難いかも知れないが、実際に歩いてみると、かなり赤壁の印象が強く残る。

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フランス政府観光局の頼りない観光案内を元に、街中を歩いて行く。最初に訪れた教会はBasilique St-Serninと云う、大きな教会。

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日差しを避けるカバー、持って来れば良かったな…。と想った。意外と重宝することが発覚。

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この街は、建物も割りと特徴的なのが面白かった。古い歴史を持つ証拠だろう。

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内部構造も少し違う。特徴的だ。

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一番奥は回廊になっていたのだが、有料だったので這入らなかった。恐らく這入ったとしても宗教画が数多く展示されているだけなのだろう。違ったら残念。

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その後はまた外に出て歩き出す。やはり赤い。そして暑い。今日はちょっと試しに荷物を持ったまま観光を行おうと想い試してみたのだが、やはり結構しんどいものだ。もう少し涼しければ大丈夫なのだが、何しろ暑い。汗だくになる。

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小路も赤い。こうも統一感があるとやはり気持ち良い物である。

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次に訪れたのは修道院。Couvent des Jacobinsと言う名前だった。今気付いたのだが、適当に訪れた場所に関しては此れまで一切名前を書いていなかった気がする。これからは可能な限り書こうと想う。

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赤と青のステンドグラス。対比が綺麗だ。

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この建物も興味深い建築になっている。

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天井に向かって柱が伸びた先に、枝分かれしたような形で天井のアーチを描いている。そして非常に縦長のステンドグラスが、建物全体を覆っている様な形になっている。面白い。

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河を挟んだ遠くに、大きな建造物が見える。が、其処には行かなかった。主な見所として扱われていなかったし、橋を渡って少し距離があるからだ。正直、暑すぎて行く気になれず、断念。

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河沿いは広く、公園のようになっている。多くの人がのんびりと過ごしていた。

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勿論、橋も赤い。

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無論美術館も、赤い。

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内部も赤い(一部)。

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全てが統一されていると、やはり気持ち良い。

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Le Pont Neuf / LUCE Maximilien

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Le Carroussei place Pigalle / VAN DONGEN Kees

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Les innondations de 1910, le pavillon de Flore / LUCE Maximilien

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Dulwich College, Londres / PISSARRO Camille

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Le petit bras de la Seine en automne / CAILLEBOTTE Gustave

基本的には印象派の絵画よりも古い時代の家具などが置かれて居たのだが、やはり気になったのは印象派の絵画だった。モネも置いてあると言うことだったのだが、見つからなかった。どこかで見落としていたのだろうか。

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その後美術館を出てから街をうろうろしていると、もう一つ美術館が見つかったのだが、いまいち興味をそそる様な内容ではなかったのと、時間的にも余裕が無さそうだったので止めて置いた。やはり有る程度大きな町を数時間で回ると言うのは、かなり無理が有ったように思う。

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街にある大きなホテルが改修工事を行っていたのだが、どうやら外壁だけを綺麗に残して、後は取り壊すような形になっているらしい。確かに建物の中身がどうなっていようと、大抵の場合は問題ない。ただ外見が変わってしまうと、街の景観其の物を変える様な形になってしまう。こう云う直し方が出来る分、ヨーロッパの建造物は観光資源として保護しやすいのだろうなぁと想う。

なにしろ日本にあるような古い建物は、外見だけ残して立て替えるのには無理がある。階数も少ないし、土地の足りない日本ではほぼ不可能だろう。とは言え、古い建物が無くなっていくのはいやだな。

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時間も時間だったので、駅の方面まで歩いて行く。途中で幾つかの教会も有ったのだが、結婚式が執り行われていて、這入れそうになかったので止めて置いた・

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教会は、背面が綺麗な場合が多いのは何故だろうか。

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帰り道に見た建物。二つ目は這入りたかったんだが、時間外だったのか這入れなかった。

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此処にもEDFが…!

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最近建てられたであろう建造物も、赤い街でした。良く考えたら道路も赤い。

その後十九時前頃の切符を購入し、カルカッソンへと向かう。トゥールーズには結局宿泊しなかったのだが、実際は一泊位しても良かったなぁ、と想った。と云うのもボルドーを出る際、トゥールーズへ行ったスウェーデンの女の子二人と話をした時に、トゥールーズに厭な印象しか抱かなかったと言うことだった。その話を聞いた後だったので、まぁ適当に観光だけして、その後カルカッソン迄行けば良いかなぁ、と考えたのだ。

が、実際はトゥールーズも良い街だと想う。大きな街だし、見る物も結構有る。今回は一度街を半日で荷物を背負いながら観光してみようと想い立ったので実行してみたのだが、かなりしんどかった。やはり荷物を背負いながらだと非常に体力を消耗する。涼しければまだ良いのだが、非常に暑く、普通に歩くだけでも苦労しそうな程だったのだ。

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電車の窓から見えるのは、ブドウ畑やら小さな村。

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後はミステリーサークルでも作れそうな草地。畑だろうか?

カルカッソンに着いた最初の印象は「やっぱりトゥールーズに一泊するべきだったかな…」と言う感じだった。と云うのも、悪い印象ではなかったのだが、非常に小さな街だったので、一日も有れば十分だろうな、と言う感じだったのだ。

だが、それは城壁を見て一瞬にして変わった。

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流石、城塞都市と呼ばれただけはある。石造りの橋と、感じの良い川と、その奥に見える城。正に中世の世界そのものである。

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見えてきた、のは良いのだが、かなり丘の上に有る。遠い…。暑い…。

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しんどい。しんどいが、ホステルは城壁の中にある。そして其れはとても嬉しい事なので、疲れても文句は言わない。

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着いた!正直トゥールーズで歩き回った疲れと、カルカッソンの城壁までの疲れで限界だった。と云うか、本気で暑い。

取り敢えずチェックインを済ませ、シャワーを浴びて汗を流す事に。シャツも汗まみれになってしまったので、すぐに手洗いして干す。下着も洗って干す。相当暑いので、多分すぐに乾くだろうと想ったら、部屋干しなのにすぐ乾いた。

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部屋を出た廊下から見える景色。写真だと見えにくいが、実際には見張り台の奥に街が見え、夕焼けが非常に綺麗だった。

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綺麗な夕焼けが見えるかな、と想いカメラを手に外へ出てみたのだが、ほんの少しだけ遅かったようだ。それでも十分に綺麗だった。

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三日月も見える。綺麗な景色だ。

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その後少しだけ街をうろついてカフェの辺りを歩いていると、ボルドーで出会った韓国人と、カナダ人を見つけた。カルカッソンに来ていることは知っていたので、居るだろうなぁとは想ったが、僅か五分ほどで見つける事が出来た。

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彼らはカフェで夕飯を食べていたので、僕も一緒になって食べることに。とは云え彼らは既に食べ終えて、デザートを食べていたのだが。

久し振りにサラダを食べ、鶏肉の料理を食べた。最後にデザートの代わりにチーズを頼んで、ワインを呑む。ワイン付きで?14だったのだが、高いのか安いのかわからない。何しろカフェで食べるのは始めてだ。まぁ、時々は良いかな、と想う。安いものばかり食べていても、其の土地の食べ物が味わえない。

食べ終わった頃にバンドがやってきて、オープンカフェの集まる広場で演奏し出した。もう日も落ちていたので、気温も涼しい。美味しいものを食べて、ワインを飲んで、音楽まで聴ける。値段以上の価値は有ったように想う。

その後はホステルに戻り、彼らが買っていたロゼワインを少し呑み、眠る事に。

部屋は僕一人だけだった。全部で六ベッド有ったのだが、占有である。悠々自適に過ごし、夜を迎えた。

六月二十六日、朝市、ワイン農園

2009.07.08

朝、と云うよりかは昼前。ツアーは十三時半開始だったので、十時頃まで寝ていた。

十一時頃にカナダ人と共に外へ出て、朝市へ行ってみることにした。

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朝市は中々面白かった。見慣れないような果物や野菜、豚の顔まで売られている。因みにこの豚、一つ€5だった。安いように想うが、どうなのか判らない。隣りには牛の脳みそも売られていた。二つで€5。一つだと€3とかだろうか。

その後適当に昼食を買い、食べながら歩いていたのだが、突然大雨が降り出した。非常に大粒の雨で、少しでも外に居ればびしょ濡れになる程の雨だ。仕方が無いのでカフェの庇で少し雨宿りする事に。

とは言えずっと待っているわけにも行かないので、近くの駅から路面電車に乗る。くそう、路面電車め、と想いながら乗車。いや別に電車が悪いわけじゃないのだが。

乗っている間に晴れてきて、目的の場所に到達した頃には快晴だった。

其処で昨日話をしていた面々と合流し、ツアーに参加。バスに乗り込む。

バスの中では目的地に着くまで、ガイドが色々とワインに関する知識を語ってくれる。まぁ正直、興味の無い人間には非常に退屈な物だろう。幸い昨日のワイン博物館のお蔭で少し興味が湧いていたので、大人しく話を聞く。フランス訛りの強い英語で、聞き取りにくいが、何とかなった。

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農園に着き、其処で暫く話を聞く。農家のおじさんがフランス語で話をして、それをガイドが訳す、と言う感じだった。にしてもおじさん、農家の人っぽくない。日本でイメージされる農家の人、と言うのとは、全く違う感じだった。ワイン農園だからだろうか。

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其処では二種類の白ワインを味わう。一つは四年ほど寝かせたワインで、非常に甘く、華やかな香りが強いワイン。蜂蜜の様に甘く、鮮やかな香りがする。デザートのような感じだと想った。

もう一つは十二年寝かされたワインで、一つ目のような強い甘さは無く、さっぱりとしていて、まろやかな味わいになっていた。さっぱりとしていて呑み易く、然し味わいがある。魚料理や鳥料理が、なぜ白ワインの方が良いと云われるのか、少し判った気がした。値段は一本€30くらいらしい。なるほど、美味しいワインを飲むには、やはり美味しい日本酒を呑む位の値段を出す必要があるらしい。

赤ワインは少し異なる気がするが、白ワインに関しては、日本酒で云うところの旨みが有るような気がした。ワインは香りが非常に大きな位置を占めるが、日本酒は旨みが位置を占めるような、そんな気がする。事実、美味しいワインは香りが非常に良く、其れによる影響が非常に大きい。無論舌で味わうのも重要で、甘みや渋みと云った部分が多く語られるのだが、その中でStructured(若しくはFull-bodiedとでも云うのだろうか。洗練された、確りとした構造を持った深みのある味わい)は、日本語で言うところの「旨み」に繋がる気がする。無論、僕個人の感覚的な物なので、不確かなことこの上ないのだが。だが、全く違うものであるとも考えにくい。何しろ日本酒はRice Wineなのだから。

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その後またバスに乗り、次の農園へ移動する。

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二つ目は「シャトー」と言う感じが強い農園だった。古くからある「お家柄」のワインであり、その血筋を守っている類の場所だ。

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クオリティーの高いワインを作る場合、大量には作れない。と言う事らしく、生産数は限られていた。

其処では辛口の白ワインと、赤ワインを味わう。やはり酒は、辛口のほうが口に合うと感じた。爽やかな香りと、きりっと引き締まった味わい。美味しい肴に合う感じである。赤ワインは、正直な所普通だった。昨日薦めてもらったワインの方が、美味しいと感じた。赤ワインに関しては、ある程度のまろやかさが有って、単体で呑む場合は少しフルーティーな味わいのワインが好みだ。香りの強いチーズでも有れば、フルーティーよりも非常にずっしりとした味わい深いワインの方が良い。ワインは本当にチーズが似合う。

ワインを飲んだ後、同じ農場で作られているフレッシュジュースも飲んだ。天然の砂糖だけで作られた、非常に美味しいジュースだった。

その後はまたバスで市内へ帰り、ツアーに参加していた四人でホステ
ルまで帰る。

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ずうっと続く商店街。

途中でスーパーに寄り、夕飯に食べるパスタ、パスタソース、鶏肉、ワイン、チーズ、諸々を購入して、ホステルへ。一人当たり€2と言う安さ。ワインを合わせて€4だ。

ホステルに戻り、キッチンを使って調理。とは言えパスタを茹でて、鶏肉を切って炒め、ソースに和えて完成だ。チーズを適当に切って皿に盛り、ワインを開ければ完璧。パスタは中々美味しかった。と言うか、周囲の人間を見て想うのが、同じ年代の男としては、まだ料理(と言うか調理?)出来るほうなのかな、と想った。と言うか一緒に居た人間の出来なさが驚きの程だったのだが。

と言う訳で準備は自分で済ませる。後片付けは任せた。

最初は中で食べていたのだが、その後は外に出て、ワインとチーズでゆっくりと過ごす。外は非常に快適な温度で、心地良い。

途中からまた人がぞろぞろと集まりだし、その場で知り合ったもの同士、話をして、笑って、酒を呑んで、愉しむ。誰かがウクレレと太鼓を持ち出したお蔭で、生演奏まで聞ける始末。後で聞いてみたところ、カナダのケベックから来たバンドらしい。少し前に行われていた音楽祭に参加するため来たんだそうだ。道理で歌も演奏も上手い。

その場に居た人間はカナダ、ケベックからの人間が五人ほど、ロシア一人、フランス二人、スウェーデン二人、韓国一人、日本二人、と言う感じだった。他にも色々と居たが、其処までは憶えていない。兎に角、色んな言葉が飛び交う。有名な映画の台詞だけが唯一の共通認識だった。英語で話したり、フランス語を読み取ってみたり、スウェーデン語を教えてもらったり、日本語を教えたり。ごちゃごちゃである。

最終的に零時頃までホステル内で酒を呑み、時間が来て追い出され、外で暫く話をして、一時頃に部屋に戻って眠る事に。またカナダ人と二人で色々と話をしてたのだが、やはり結構話が合う。感覚が近いのだろうか。良い友人が出来た。

翌日はホステルを出て、移動する。

六月二十五日、市内散策、ワイン博物館

2009.07.08

朝、フランス人に頼んで早めに起こして貰う。とは言え八時なのだが。

朝食を済ませた後、フランスの観光局ホームページで見た情報を元に、ワインの朝市が開かれている教会前へ向かった。フランス人も朝は時間が有るらしく、一緒に行くことに。

路面電車を使い、目的地へ。そして教会を探し当てたは良いのだが、何も行われていなかった。どう云う事か近くに居た人に、フランス人が聞いてみると、以前は此処でやっていたが、今は別の場所になった。何曜日にやってるかは知らない。と云うことだった。観光局の情報、当てにならず…。と言うか日本人は結構フランスを訪れているはずなのだから、サイトの情報ももう少し最新にしておいて貰いたい。

仕方が無いので、行われているかも知れない市場まで、歩いて向かった。フランス人はその後少し仕事の用事が在るということだったので、其処で別れる。

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ぶらぶらと河沿いを歩いていったのだが、やはり何も無かった。仕方が無いので市内を散策することに。一応他の情報はサイトで調べていたので、地図を見ながら適当に観光名所を回っていく。

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広い広場にある記念碑的なものを見る。近くにモンテスキューの彫像が有ったのだが、撮るのを忘れていた。

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街の方面をうろうろしていると見つかったショッピングセンターらしき建物。周囲が円形の道路になっていて、全面ガラス張りと言う結構な豪華仕様。家具やら服やら、色々店が入っていたが、中には這入らず。無駄だからね。

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その後は市内で(多分)一番大きな教会へと向かい、観光。

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其の時路面電車を使い教会まで行ったのだが、最悪の事態が発生した。

路面電車の切符は一時間までの制限付きで、一時間以内であれば乗り回すことが出来る。ただ、朝乗った段階で九時過ぎ。次に乗った段階で十時半頃。少しだけ一時間を越えていたのに気付かず、電車に乗ってしまった。まぁ実際のところ切符の検査は抜き打ちでしか行われないので、大抵は何事も無く終わる。が、非常に運悪く、偶々乗った電車で切符の検査が入った。そして其の時まで気付いていなかったのだが、切符が無効だと判り、罰金を支払う羽目になったのだ。その額€42…。知らなかったと弁明しようも相手は一切英語が通じず、近くに居た英語を話せるフランス人に訳してもらいながらどう云う事か判った位なので、弁明の余地は無かった。その後そのフランス人が色々と話をして、若しかしたら事務所へ行って事情を説明すれば、お金を返して貰えるかも知れない、と教えてくれた。

が、当然そんな元気が有る訳も無い。わざわざ街外れにある事務所まで足を運んで、英語を話せる局員を見つけて、弁明して、取り消して貰って、どうせげっそりして帰るのが関の山だ。

此れくらいのミス見逃してくれよと想いながら、今後一切路面電車になんか乗ってやるものかと想った。まぁ、次の日使ったんだが。

取り敢えず、罰則の厳しさ(問答無用でパスポートとクレジットカード求められる)と、そう言う面に於いての融通の利かなさ(超過していたのは十分程度)、切符に対する罰則金の高さ(一回乗るのが€1.40なので、丁度三十倍の請求額)が非常に良く判った。まさか€42も払うことになろうとは…。宿代やら移動日や全部含めた上で、丸一日分の生活費である。

とまぁげんなりした精神状態で教会を訪れ、静かな空間の中で心を落ち着ける。クソ!クソッッ!普段はルールとか超無視する癖にっ!と想いながら。全然落ち着いてないが。

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その後は街をうろうろしながら、そう言えば美術館も有ったなぁと想い、美術館へ。入場無料だったのだが、生憎十八世紀以前の絵画ばかりだったので、適当に見て美術館を後にした。人が全く居らず、その点に於いては非常に良かったが。

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その後ワイン博物館へ行こうと想い、街を歩いて行く。途中で見つけた教会に入ったのだが、その教会は本当に静かだった
。まず中に人が二人しか居ないと言うこともあったが、建物も修復中ではなく、周囲も静かな場所だったので、本当に音の無い空間になっていた。耳が痛いほど静けさに包まれた空間で、暫くぼんやりと時を過ごす。日本に帰ったらやはり座禅を組みたいなと想った。静かな空間で自分と対面する。そんな時間、此れまでに作ったことが有るだろうか。

その後ワイン博物館へ行ったのだが、中々内容的に難しい物だった。

と言うのも、展示自体の数は少なく、見るものも少ないのだが、入った段階で一冊の小冊子を渡される。内容はワインとボルドーの関わりを書いた物で、それを読みながら展示を見ろ、と言う事だったのだ。そして展示内容を見て納得。ガイドか冊子が無いと、殆ど意味も判らないまま終わってしまうような物だったからだ。

普通に見れば多分十分もあれば終わってしまうのだが、冊子を読みながらなので一時間以上掛かった。然も英語で、何しろ見慣れない単語が多い。少し苦労した。

展示を見終わった後、二種類のワインを味わうことができる。観光案内には「古い時代のレシピに基いたワインが呑める」見たいな事が書いて有ったのだが、もう既に無くなってしまったのか、普通に現代のワインだった。と言うか、フランス観光局の観光案内、当てになら無過ぎる…。然し一番簡単に各都市の案内を見ようと想うと、其れが一番手っ取り早いので仕方無いのだが。

受付兼テイスティングの案内役をしていた女性にワインのお勧めを聞いて、一本だけ良いワインを選んで貰った。ワインを呑んで美味しかったら名前を何処かに控えて置くべきなのだろうが、毎回忘れてしまう。今回も、なんだったか忘れてしまった。

その後元々の予定ではワインテイスティングのツアー的なものに参加する予定だったのだが、気が変わったので辞めた。どうせそう云ったものに参加するなら、もう少し勉強してからのほうが良いかな、と想ったのだ。良く判らない状態で参加して、€20を不意にしても勿体無い。

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その後はまたぶらぶらと歩いて帰る。最初駅から歩いてボルドーを見たときは、何処か汚い印象を憶えたのだが、街中に入ればそうでもなかった。大きな一本の通りを中心にして、幾つもの店が建ち並ぶ。古い時代に放置されていた名残で、未だに数多くの建物は黒く汚れてしまっているのだが、其れも次第に良くなって行くだろう。綺麗にされた後の建物と、汚れた状態とでは、非常に印象が変わってくる。

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その後はホステルで早速ワインを空け、外で呑んだ。呑んでいるうちに色々と人が集まって来て、話をしている間に夜になっていた。話の中で翌日のツアーに参加する人間が複数いることが判り、夜は適当に何か作って食べようかという話になった。

二十三時頃だろうか、部屋に戻る前に、一緒に居た韓国人が少しネットを使いたいと言うので、開いているか見に行ったのだが、驚いたことに其処にはパリで出会ったカナダ人が居た。数日間の間一緒の部屋で酒を呑んだり街を観光したりしていた人間だ。

パリで別れるときに、また何処かで会うかもなー、とは話していたのだが、まさか互いに連絡も取らず会うことになるとは想わなかった。ホステルの数は限られているので、同じ町にいれば会う可能性は非常に高いが、其れでも全く違うルートを旅していた同士である。それが偶然重なるとは、縁とは面白い。

数日前に彼からメールを受け取っていたので、その返事をしたのだが、彼は丁度僕の書いたメールに返事を書いている所だったらしい。そして僕がボルドーに居ると知ったので、部屋の番号を書いて、居るなら教えてくれ、的なメールを書いたらしいのだが、それを丁度送った瞬間、僕が現れたということだった。然も更に偶然、また同じ部屋に泊ることになっていたのだ。つまり、遅かれ早かれ出会っていたと言う事だ。いやはや、実に面白い。

その後は暫く、互いにどう言った場所を訪れていたのか話をした。

彼は海岸沿いをずうっと伝って南へ降りてきたらしい。途中で色々な人と出会った話を聞いた。僕は比較的街を中心に回っていたので、そう言う自然を見ながら旅をしても良かったかもなぁとも想った。とは言え、互いに異なる目的の上で旅をしているので、違いはあって然るべきだろう。と言うか、自然を見れて美術館も有る町となれば、中々無さそうだ。

その後も暫く話をして、一時頃部屋に戻り、眠る。