八月三十日、面倒臭い
何だったか。何だったのか。多分、と云うか確実に、面倒臭かったのだ。
何が?と云う感じでは在るが、この日一日の行動が其れを物語るであろう。
朝、九時起床。きちんと朝食を採り、荷物を纏め、駅の方向へ。本来は午前中にもう少しトゥルネーを見てから出ようと想っていたのだが、面倒だったので止める。
電車に乗り、ぼんやりと外を眺めながら過ごす。本来はこう云う時間に日記でも書いて過ごすべきなのだが、まぁ、面倒臭かったんだよね。
何時か判らないのだが、リエージュに着いた。取り敢えず地図を探すのだが、またも観光案内所が閉まっていた。この日は日曜日。案内所は十二時で閉まり、到着したのは十三時過ぎだった様に想う。
さて、では如何するか、と想い、取り敢えず駅を出て周囲を眺めてみる。取り敢えずホステルに近い方の駅で降りたのだが、これがきっと好くなかった。周囲には大した物は無く、取り敢えずバス停がドンと駅前に有るだけだ。他は住宅と、小さな商店が二つ程。あとケバブの店。地図を売っているかと訊ねて見た物の、置いていない。序でに訊いて見た所、街の中心部までは5km程あるらしい。
さて、地図は無い、方向も全く判らない、この調子だと勝手に使えるようなWi-Fiも無さそうだ。バスを使うにもどの方向へ行けば好いのか判らない。では何をするかと云えば、ホステルに電話して行き方を訊ねるか、そこ等辺に居る人間に訊いて見るか、だ。
うわー、全部面倒臭ぇ。街もやたらと大きいみたいだし、行く場所も判らなければホステルも街から異常に遠い。今から其のホステルへ何とか辿り着いても街に出るのは億劫だし、二泊するのも億劫である。ていうか、リエージュって何があるの?
では、と云う事でルーベンのホステルに電話して見る事に。何しろルーベンのホステルは、駅からの距離が50mである。楽だ。バスも乗りたくないし地下鉄も無いし荷物を背負ったまま2kmも彷徨いたくない。面倒臭い。と云う意思が完全に勝利してしまったので、リエージュは無視する事に。電車のチケット代?知るか!?5くらいくれてやるわ!
幸いにしてルーベンのホステルは埋まっておらず、最後の一ベッドを確保することに成功。
ははは、さらばリエージュ、面倒臭い街(酷い云い様)等と考えながら、取り敢えず空腹を満たす為にケバブを食べる。
鱈腹食べ、駅に戻る途中で?1を拾う。
詰まり損失は?4と云う事ですね!等とどうでも好い事を考えながら、また電車に乗るのであった。
ルーベンに着き、チェックインを済ませ取り敢えず町へ出る。
まぁ、テンションが下がる話だが、何だか、疲れたな、と想った。
長い間休み過ぎたのかも知れない。安穏と過ごせる環境で、何もしていない事が許される環境。其れまでずっと動き続けていたのに、急に止まってしまったからかも知れない。
何となく、町の歩き方が判らない。どうやって町を歩いて、どうやって感動を覚えて、刺激を教授していたのか判らない。
急に人の多い場所に出たからかも知れない。元々人の多いのは好きでないので、本当に静かな環境に長く居過ぎたのかも知れない。何だかイライラして、何だか気分が落ち着かない。観光客が多い。
トゥルネーに着いて、町を歩いて、リエージュを一瞬だけ訪れて、ルーベンに来て、何だか自分が何をしているのかさっぱり判らないで居た。何だか、疲れていた。そう、何だか全部面倒臭かった。
綺麗だったが、何だか今一感動は薄かった。
奥にも何か有るらしかったが、行く気にならなかった。
町は美しい筈だった。小さな道が数多くあって、カフェやバーが並んでいて、とても好い町の筈だったのに、何だか歩く気になれなかった。
適当にぶらぶら歩いて、ベンチに座る。何だかぼんやりしている。
町を普通に歩いたって、面白くないのだ。視野を広げて、新しいものを探して、自分の見たい世界を見ながら歩かないと愉しくないのだ。だから精神的に疲れていたこの日、何だか何も愉しくなかった。町は退屈で、ぼんやりしていて、曖昧だった。刺激的な物が何も無くて、写真を撮る気になれなかったのだ。
町はもう好いや、と想い、ホステルに戻る。同室になったドイツ人と音楽の話をしていた。気は紛れるが、長い時間話すのも少し疲れてしまった。気が付くと日が暮れていて、夕飯を食べるのを忘れていて、でも外に出る気にもなれず、空腹を忘れて適当に日記でも書きながら過ごしていた。ぼんやりアニメを眺めて、一時頃に眠る。何だか駄目な一日だ。いや、正確には此の数日なのだが、全く駄目だ。