十月九日、歩いてBourton-on-the-waterまで、Stratford-upon-Avon

2009.11.17

朝、八時半頃起床。普段と比べても朝が早いのは、前日のチェックインの際、English Breakfastを注文していたからだ。折角金を払って、寝坊して逃してしまっては意味が無い。

其の時に初めてイングリッシュブレックファーストを食べたのだが、かなり量が多い。日本の朝食も量は多いが、此れはどうも脂っこい、と云う感じだ。何しろベーコン、ソーセージ、卵、煮豆、ポテトを潰して揚げたやつ(名前何だっけ、ど忘れした)、トーストと云った感じで、かなり油分が多い。日本の朝食と言えば味噌汁、ごはん、魚、と云った所が日本食的な朝食だと想うのだが、実際其れをヨーロッパ人に云うとかなり驚かれる。と云うのも、こっちでは基本的にトースト、シリアル、紅茶、位な物で、イギリスやスコットランドは特異な方だからだ(多分)。因みにスコットランドは、English Breakfastよりも更にボリュームがあるらしい。まだ試していないので、近々試してみたい。

朝食を鱈腹食べ、満足して荷物を纏める。一旦チェックアウトして、荷物を残してBourton-on-the-waterへと向かう。最初はバスで行く心算だったのだが、どうも次のバスまで一時間以上あるらしい。どうせなので、歩いて行く事にした。

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まだ朝が早い所為か、少し靄に包まれた様な景色が広がる。

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道路沿いを歩いていたのだが、ふと横を見ると林の路があった。ふらふらと歩いて行く。

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少ししてまた道路に。

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少しすると歩道が無くなった。道路脇の路を歩く。草が綺麗に模様を描いていて、如何してだろうと想っていたのだが、少しして車の起こす風の所為だと気がついた。風に吹かれた草が同一方向に倒れ、風の模様を作っているらしい。

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牧場がずっと続く。

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50マイルと云う事は、大体80キロ位だろうか。まぁみんな100キロ位で横を抜けていくので、かなり怖い。

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そんな感じで村に到着。此れは村の外れから這入る時の路。この美しい小路だけでも「来て好かった」と想えた。

空は晴れ、空気は少しだけ冷たく、心地好い。太陽に照らされた黄金の木の葉が風に揺らめき、キラキラと光る。路に落ちた枯葉を踏むと、カサリと乾いた音を立てる。村まで続く並木道。左を向けば、美しい緑の芝生が遠くまで続く。右からは、地元の小学校だろうか、子供達の遊ぶ声が聞こえる。

村の外れに在るので、恐らくバスで来たら見つからないだろう。こう云う予期せぬ景色も、歩く愉しみの一つだ。偶然による出会い。決められた路では、絶対に見つからない。

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小路の先、協会。

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天井一面の装飾。

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Bourton-on-the-water。村の中心部に、小さな川が流れる、美しい村。川は浅く、幅も5メートル程だろうか。緩やかな流れが続き、村の景色を素敵な物にしている。

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鴨の足跡。

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はやり川はある程度小さい方が素敵だ。大きすぎる川は好みでない。景色に潤いを与える様には、想えないからだ。僕が京都出身であると云う事も、大きく作用しているのかも知れない。鴨川や、高瀬川、哲学の道を流れる川(今初めて川の名前を知らない事に気が付いた。京都で最も好きな場所の一つだと云うのに)。京都で見慣れた場所に、大きな川は無い。

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どうもこの村は、観光地としても有名らしい。観光客が沢山居たし、日本人観光客も居た。ツアーか何かだろう。

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確かに訪れる価値はある。緩やかに流れる川、可愛らしい家々。イギリスの田舎の中でも、有名になる理由が判る。

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村の裏側をふらふらと歩いていると、散歩道を見つけた。どうやら村に流れ込んでいる川の、少し上流らしい。

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牧場の横を流れる川。

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其の侭歩いていくと、(恐らく)水車小屋に辿り着いた。川を跨いで立つ家が立派だ。二股の川が、此処で合流しているらしい。

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実際に目で見ると、かなり美しい。

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気に入ったので軽くスケッチを取る。

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小路を抜けると、村の端に出た。其処からまた歩いて村の中心部まで戻る。好い散歩道だった。地元の人は見かけたが、観光客は見なかった。

少し腹が減ったので、Fish&Chipsを買って食べる。ニュージーランドに居た頃は好く食べていたのだが、実に久し振りだった。味は、ニュージーランドで食べた時の方が美味しかった気がした。味覚が変わったのか、実際にそうなのか。それは判らない。魚はきっとニュージーランドの方が新鮮だろうから、其れもあるのだろう。

食べ終わる頃に丁度帰りのバスがやってきたので、乗り込んでStow-on-the-Woldに戻る。バスに乗っていたのは体感で五分ほど。歩くのと大きな違いだ。

其処からMorton-in-Marshまで向かうバスは、更に一時間以上待たないと無かった。ホステルのラウンジで、日記を書いて過ごす。

静かに日記を書ける好い機会だったので、出来るだけ書いて置いた。バスを一本ずらし、その日の最終バス(と云っても夕方だが)でMorton-in-Marshへ向かい、電車でStratford-upon-Avonまで。二度乗り換えて、三時間程で到着。確か、南へ向かい一度Oxfordに戻ってから、また北へ向かいStrafrodまで、と云う形だった様に想う。バスを使うにも値段が高く、電車にしたのだが、時間が掛かる。

駅からバス停のある町の中心部まで歩き、バスを待つ。三十分ほど待って現れたバスは、違うバスだった。聞いて見ると、どうも次のバスは一時間後らしい。外は寒く、空腹だったので、すぐ近くにあったマクドナルドで食べる。ネットを使い時間を潰し、漸くの事でバスに乗り込む。

町から十五分ほどだろうか。感覚としては、Bourton-on-the-waterとStow-on-the-woldの間よりも、遠くに感じられた。バスの値段は£2.40。結構高い。

ホステルに到着し、門から建物までの間に、小さな野ウサギを見た。僕に気が付いてすぐに逃げてしまった。

チェックインを済ませていると、食堂の方から音楽が聴こえる。訊いて見ると、楽団が明日のコンサートに向けて練習をしているらしい。取り敢えず荷物を部屋に残し、手帳を持って食堂へ。

・お祭りの様な音楽。バイオリン、ギター、見慣れないドラム、フルート、サックス、アコーディオン、歌声。二十名ほどの集団が、愉しげに音楽を奏でる。様々な音色が響く。正確さよりもテンポの好さ、リズミカルな流れ、アクロバティックな音色。飛び跳ね回る音の数々。聞いている人間も、演奏している人間も、自然と笑顔になるような音楽。聞こえもしない笑い声が、聞こえる様だ。時刻は二十二時過ぎ。好い集団に廻り合わせたらしい。

音楽を聴きながら、手帳に日記を書き留める。外はもう真暗で、何も見えない。先程の野ウサギは、音楽でも聴きに来ていたのだろうか。

夜は二十四時頃に眠る。