十一月六日、怠慢のツケ、Inverness
朝、十時前に起き、荷物を纏めチェックアウト。町を見てみようかとも想ったのだが、生憎の雨だったので諦めた。と云うか、昨日一昨日と晴れていたのは本当に運が好い。
朝食にパンと紅茶。その後はラウンジでネットを使って過ごしていた。この日は冷え込み、酷い寒さだった。
夕方、十七時十五分の電車を使いInvernessへと向かう予定だったのだが、怠慢の為に逃してしまった。怠慢と云うか、単にだらだらし過ぎたと云うか。初めはバスに乗り橋を渡る心算だったのだが、何を考えたか歩くことにしたのだ。理由は簡単。最後に紅茶を飲みたかったから。
紅茶を飲みながらのんびりして、さて出るかとホステルを出てからかなり時間が押していることに気付いた。いやもっと早く気付けよ。
荷物を担いだ状態で走る物の、相当しんどい。尚且つ、町に入ってから駅までの距離を勘違いしており、結果として電車の時刻から二分遅刻となった。そして、電車は出ていた。
幸いにして電車のチケットは£7.5だったので、ダメージは少ない。然しながら事前に予約しておきながら、自分の怠慢が原因で逃してしまったので、かなりがっくり来た。次からは絶対に逃すことはしまいと誓いながらも、取り敢えずどうやってInvernessまで向かうかを考える。
この時点で辺りは真っ暗。尚且つInvernessまでは結構な距離があるので、ヒッチハイクは少しリスクが高い。と云うか、こんな時間にヒッチハイクしてる奴なんてあんまり拾いたくないのが普通だろう。
駅には誰一人として居らず、受付も待合室も閉まっている。誰も居ない。
掲示板を見てみると、タイムテーブルが貼って有った。其処には電話番号が書かれていたので、取り敢えず電話してみて、後の電車が出ていないか確認することに。携帯電話、ちゃんと持ってて良かった…!とこの時ほど想った時はない。
電話をしてみたものの、やはり電車は無いらしい。バスのタイムテーブルは判るかと聞いてみると、其れは判らないけど電話番号なら教えられる、と云う事だった。
番号を控え、改めて電話。すると今から一時間程でバスが一台、Invernessまで出ているらしい。チケットは£17。既に予約していたホステルの代金とチケット代を天秤にかけ、Invernessへ向う事に。
バス停まで向かい、一時間待つ。一応風がある程度は防げるようになっていたが、その日は特に風が強く、冷たい。縮こまりながらバスが来るのを待った。二分遅れた為に、金の無駄、時間の無駄、体力の無駄、何もかも無駄だ。そんな事を、自戒の意を込めながら想っていた。自分に腹が立つのが、一番嫌だ。
漸く現れたバスに乗り込み、Invernessへ。暖かい車内が嬉しい。バスで二時間程。車内ではぼんやりと過ごす。
バス停から徒歩で十五分、ホステルに着き、チェックインを済ませる。取り敢えず食べる物が無かったので、スーパーへと向かい、食材を買う。
ネス河らしい。
ホステルを出て直ぐの場所から見える景色。
戻ってスープを飲んだり夕飯を食べたり。ホステルには猫がいて、暖炉付きの好いラウンジがあって、居心地が好かった。
その場に居た中国人二人、ノルウェー人二人と話をして居た。
其処までは好かったのだが、同室に居た一人の男が迷惑この上なかった。どうも長い間ホステルに居るらしく、自分の部屋の様に過ごしているのはまぁ好いとしても、グデングデンに酔っ払って、大音量で音楽をかけた状態で倒れるようにして寝ているのだ。
馬鹿かこいつは、と想いながらも声を掛けるのが嫌だったので、耳栓をして一時頃に眠る。



