六月二十四日、美術館、ヘッドフォン、カルテ、ボルドー

2009.07.08

朝、今日はちゃんと朝食を食べるぞと想い、早めに目を覚ます。とは言え九時までの朝食に間に合わせる為なので、八時半頃にちゃんと起きた感じだ。

朝食を済ませ、荷物を纏めてホステルを出る。美術館までは歩いて十分程度。一旦駅へ向かい、荷物を預けようかとも想ったのだが、€4もしたので止めて置いた。美術館内は大抵荷物置き場があるので、それまでの道程を頑張って歩けば良いだけである。

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そして着いたは良いのだが、まだ開いていなかった。下手に早起きすると、こう云うことになる。そう云えば確かに、朝九時からやっているような美術館は無いよな、と想った。仕方が無いので、すぐ横の公園で時間を潰す。写真は美術館すぐ側、お城。

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最初に入った部分は美術館の特別展的な部分だったらしく、入場無料だった。中は真暗で、壁一面に映像が映し出されていた。映像は胎児のようにも見えるがそうではなく、海を泳ぐ鯨の映像だった。白黒の大画面映像と、大きなサウンド。空間自体をアートとしているらしい。命の力強さとか、そう云った感じだろうか。鯨は大きくて、優しそうだと想った。

開館直後に入ったので、中には当然誰も居ない。独りっきりのまま、その映像を見ていた。初めは完全に真っ暗だった空間も、暫くすると目が慣れて、辺りを見ることが出来る。人間の目は、センサーとして本当に優秀だ。此処最近認識関係のアートを良く見ている所為か、果たして今自分が見ている景色は、本当に見えているのだろうか、等と考えた。人間が空間を認識し始めるまで、暫くの時間が掛かる。其れは目が慣れるまでの時間だが、空間的に脳内で把握し始めるまでのタイムラグ、とかだったら面白いな、と想った。実際には見えていないのに、脳が景色を見せている、とか。まぁ単なる思いつきなので実際には人間の目が非常に繊細で、見えているのだろうけど、そう言うことを考えるのは愉しい。若し、それがそうだとしたら、空間を認識する上での捉え方が大きく変わるなぁ、とか、何とか。妄想の世界。

その後建物をぐるりと回り、美術展の入り口へ。

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先程見たのが左の展示。今から見るのが常設展と、右の展示。

入場料は若者割引で€3.50。安い。ありがたい。

この美術館は親切な人が多い。僕が偶々そう言う人に当たっているのかも知れないが、荷物を置けるか聞いた時にわざわざ場所まで案内してくれて、そして荷物が大きすぎたので這入らなかったのだが、ちゃんとカウンター側に置いてくれた。その後は丁寧に順路の説明までしてくれる。展示を見ていると(暇なのかも知れないが)にこやかに声を掛けてくれるし、非常に居心地が良かった。

初めは十三世紀から十八世紀頃までの美術を見て、その後は近代、そして現代アートへと進んでいく。今日は珍しく、古い時代のアートも時間をかけて見ることにした。シンボリックに描かれる世界の中で、何を語ろうとしたのか。その絵が何を意味するのか。そう言うことを考えながら見ていた。多分、ちゃんとした知識があれば愉しいんだろうなぁ。僕は精々「目隠しをされた子供の天使は何を意味するんだろうか」とか「あれはデーモンかな」とかそんな事を思いながら見るだけである。

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モネも少しだけ置いてあった。見た瞬間に判る。やはり面白い。

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好きだったんだろうな。

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その後はモダンアートを見た後、一番大きく扱われている展示を見た。

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やわらかいクッションが置かれていて、寝転ぶことが出来る。寝転びながら、ぼんやりと宙に浮かぶネットに包まれた、柔らかそうな物体を見ていた。其処でもやはり、美術館の係員が来客に対してアートコンセプトを説明したりと、良い雰囲気だった。多分好きだから此処にいるんだろうな、と想う。それはとても大切なことだ。

その後また荷物を背負い、街まで向かう。ヘッドホンを手に入れる為である。と言うか、本当に何故日本に残してきたのかが判らない。朝寝坊して、慌てた状態で判断したからだろうな、と想う。

昨日発見した店へ向かい、ヘッドホンを選んで、購入。今思い出したのだが、昨日はサンダルを買った。サンダルも日本から持ってくるのを忘れた一品である。街中をうろうろしている時に買ったのだが、€60もした。何故か幾ら歩いても高いサンダルしか置いてる店が見つからなかったのだ。何処でも同じような値段だったので、ええいと想い、かっこいいのにした。無駄に本皮使用である。フランスまで来て貧乏旅行してると言うのに、無駄な出費をしてどうなるのか…。とは
言え此れで凶悪な足の臭いから開放される(毎日相当な距離を歩く所為で、凶悪)と思えば、安いものである。

ヘッドホンは別に必須ではないのだが、やはり音が重要な位置を占める人間としては、この小さなパソコンのスピーカーでは聞くに堪えないと感じたからだ。こちらは€30。AKGのDJ ヘッドホンがある!と一瞬テンションが上がってしまったのだが、それは€99だったので流石に我慢した。買ったら本当に馬鹿である。それでも€30出してる段階で馬鹿なのだが、コンパクトながら音は非常に満足の行く物だったので、まぁ良いだろう。

その後ケバブを買い、昼食として食べながら駅まで歩く。余りにも日差しが強く、暑かったので、途中から城の辺りで座って食べることにした。

天気が良く、日差しが強い。木蔭に座ると、ちらちらと零れた木漏れ日が実に心地良い。ついさっきまで非常に暑かったのに、日差しを遮るだけで涼しくなる。乾いた風が吹いている。快適だ。

ケバブを食べ終わり、水をがぶがぶと飲み干し、また駅まで歩いて行く。

駅に到着し、チケットを購入。その時、昨日韓国人から聞いた「カルテ」と言う若者向けの割引チケットを入手するこにした。最初はユーレイルパスでも買おうかと想っていたのだが、計算してみるとどうやらカルテの方が使い勝手が良い。

二十五歳以下であれば、発行手数料€49は掛かるが、以後一年間、ヨーロッパ中の鉄道が最大半額になる、と言うものだ。最大、とは言え、大抵の場合で半額になる。

若し一日の移動距離が片道€60~80以上の場合は、各種ユーレイルパスを入手した方が安い。然しそれ以下の場合は、カルテを使い半額にして、€30等にしてやればいいのだ。少しずつ移動して、いろんな場所へ行くような旅の場合、カルテの方が安上がりになる。

今回ナントからボルドーまで、カルテを使用して€21.40と言う安値だった。距離は凡そ370km。この調子だと、一日の間に五時間以上(適当)電車に乗って移動する場合、ユーレイルパスの方が安そうな印象である。ナントボルドー間は三時間強。まぁ、そんなに長距離を移動することも無いと想うので、これからはカルテにお世話になる。と言うか、此れまでは25%offだったので、少し損をしていたと言うことか。まぁ、比較的早い段階で良い情報を知ることが出来た。

今は電車の中で、音楽を聴きながら記事を書いている。やはり音楽が有ると良い。特別きちんと聴いている訳ではないのだが、何か音があると文章も書きやすくなる。着いてからのことは、また夜に書こう。ボルドーに着くのは十八時過ぎ。後二時間と少し、田舎の景色でも愉しむとしよう。

ボルドーに到着し、また地図を貰い、ユースホステルを目指す。駅からは徒歩で十分程度だった。

チェックインを済ませて部屋に這入ると、フランス人の先客が居た。仕事の都合で来ているらしいのだが、海外にフランスの食品を紹介する仕事らしい。なのでボルドーに来て、ワインを味わい、それを紹介するのだとか。と言うわけでボルドーに来てからの仕事は観光らしい。何と言う羨ましい仕事。

色々と話を聞いて、気付くと時間が経っていた。話をするのが好きなのだろうか、かなり色々と話をした。二十時頃になり空腹を感じ、外へ。

ホステルの近くには余り店は無く、少し疲れて居たので、ケバブを買って帰る。ポテト付きで€3。安い。パリでは€6くらいだったので、半額だ。

それを食べている時に、ナントで知り合った韓国人と再会。適当に話をして、その日は部屋に戻り、またフランス人と話をして、二十四時頃に寝た。

六月二十三日、城、ナントの歴史、教会、電気屋を探して

2009.07.08

朝、適当に目を覚ましたお蔭で、朝食は見事に逃してしまった。九時までとかだと大抵逃してしまうのは、まぁ仕方ない。結局昨晩は一時頃まで酒を呑み、ホステルに戻り寝る頃には二時になっていた。それで早起きしろと言うほうが無理がある。

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昨日ふらふらと歩いていたら城が有ったので、其処へ行くことにする。美術館へ行ければ先に行きたかったのだが、生憎火曜日は休みなので、明日に回す事になった。

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城は最近修繕されたのか、割と綺麗な状態だった。内部は殆ど完全に新しくなっており、ナントの歴史博物館となっていた。

入場料も安いので入ってみたのだが、中々面白かった。展示だけでなく、ガイドが非常にしっかりしていたので、何も知らなくても愉しみやすい。至る所に端末が置かれていて、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、と言う具合に見ることが出来る。

ハイテクな博物館だなぁと想いながら一通り見た後、城の外壁部分を見ることに。

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堀の内部は良い感じの公園になっている。平日だと言うのに、非常に沢山の人が居た。

ぐるりと一周して、城を出た。時刻は十三時頃。

少し腹が減ったので、昼食としてパニーニを食べる。€3.80。ぱりぱりしたパンが美味しい。

少しうろうろしていると教会が見つかったので、教会の前で食べる。食べ終わってから這入った。

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陽が射していて綺麗だ。コンデジでフレア(だっけ、光の玉)て!想いながら撮った。

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写真だとやはり判り難いが、ステンドグラスが綺麗だった。こう云う写真を撮ると毎回「HDR写真撮りたいなぁ…」と想う。

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人も少なく、非常に良い心地になった。

その後、もう行く場所がなくなってしまった。実際には有るんだろうけど、そんなに情報を持ち合せていないので、どうしようかと考えながら街をうろうろしたり、地図を見たりする。すると街の北のほうにもう一つ城が有るようだったので、其処に行ってみることにした。トラムウェイと言う路面電車に乗り、北を目指す。

そして城の周辺に着いたは良いのだが、幾ら探しても城が見つからない。どう云う事だろうと想いながら暫くの間探していたのだが、結局見つけることは出来なかった。恐らく見当違いの方向へと進んでいたのだろう。また路面電車に乗り、街まで戻る。何と言う無駄足。

街に着き、少しネットでもするかと想い、昨日使った公園へ行き、少しだけネット。十六時頃にヘッドホンを買おうと想い立ち、街へ。

向かったは良いのだが、其処からが実に長かった。街を幾ら歩いても、ヘッドホンの置いてそうな店が見つからないのだ。ゲームやら携帯は幾らでも売っているのに、パソコン周辺機器的なものを売っている場所が見当たらない。相当街を歩いたのだが見つからず、街行く人に聞いてみることに。丁度パソコン本体を袋に入れて歩いていた黒人が居たので、聞いてみた。丁度此れまで自分がうろうろしていた辺りに有ると言う事だったので、行ってみる。

が、見つからない。幾ら探しても見つからないので、最終的には付随的に見つけることが出来たスーパーで水と食料を購入して、路面電車でホステルまで戻る。と、電車に乗った瞬間、探していた店を見つけた。

何だそれ!と想いながらも、降りるのは面倒なので、明日行くことにした。

その後はホステルに戻り、夕飯を適当に済ませ、部屋で暫く寛ぐ心算だったのだが、部屋が開かない。カードキー方式だったのだが、幾らやっても開かない。そして扉にはフランス語で書置きがされている。何のことやらさっぱりなので、偶々通りかかったフランス人に聞いてみると、ロビーに来てください、と云うことらしい。

ロビーへ行ってみると、鍵の調子が悪いから、部屋を移って欲しい、と言うことだった。面倒だなぁと思いながら、一旦荷物を纏めて隣りの部屋へ移動。そうして漸くゆっくりすることが出来た。

二十二時頃になり、昨日一緒に酒を呑んだ韓国人がまた呑まないかと声を掛けてきた。断る理由も特に無いので、了承する。ただ、金を余り使いたくは無かったので、今日はワインを買って呑むことにした。

近くの商店へ行き、€5のワインを買い、ホステルからグラスを借り、外で飲む。

ぐだぐだと色々話をしながら呑んでいると、二十三時半頃になった。ボトルも空に近かったので、適当に切り上げて部屋に戻り、シャワーを浴びて眠る。

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六月二十二日、ナント

2009.06.23

大してToursも観光していないが、次の街へ行くことにする。城を回っても良いのだが、ちょっと遠すぎる…。まぁ特に何も考えて居ない状態で旅行しているので、こんなものだろう。

朝、このホステルに泊って初めて朝食を採り、その後ホステルを出て駅へ向かった。早めに向かい、観光しようと言う魂胆だ。十時過ぎには駅に着いたのだが、何と電車が出るのは十二時前。事前に電車の出る時刻を確認しておけば良かったのだが、一日中出てるだろうと高を括ったのが良くなかった。一日中出ては居るものの、丁度十時から十二時まで、何故かぽっかりと空いているのだ。

とは言え空いた時間も二時間程度な上、荷物を背負って歩くのも面倒だ。と言う訳で駅のホームでずっと記事を書いていた。その甲斐有って、今日漸く、二十二日の夜に、二十二日の日記を書く事が出来た。今後は出来るだけ毎日書ければ、と想うのだが、恐らく無理だろうな、とも想う。

十二時頃から電車の乗り、一時間半ほど掛けNantesの街に着く。河沿いを電車で進み、街になってきたな、と想ったら着いていた。

街について取り敢えず、荷物を置くためにホステルへ向かう。徒歩十分程度で到着したは良いのだが、このホステルも十六時まで閉まっていた。せめて荷物くらい置かせてくれれば良いのに…。と想いながら、また駅まで戻って二時間の為にロッカーに荷物を入れるのもなぁ、と考え、暫く其処でぼんやりしていた。ネットが使えないかどうかも試してみたが、何処にもパスの掛かっていないワイヤレスは飛んでなかった。

とは言え二時間何もせずに居るのも辛い。と言う事で、荷物を背負ったまま少し周辺をうろうろしてみたのだが、これまた何も無い。街の方へ行かないと、特に何も無いらしいのだ。仕方ないのでまたパソコンを開いて、ネットが使えそうな場所を探してうろうろ。とは言えやってみると結構簡単に見つかるもので、五分もしないうちに普通に使えるネットが見つかった。

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丁度良い感じに電波を拾えるのが、丁度ベンチの有る所である。云うこと無しだ。

其処で初めて、ネットを使って観光情報を集めれば良いのでは?と漸く気付いた。今まで比較的紙媒体ばかりに頼っていたのだが、実際はフランス語で書かれている所為かいまいちイメージが掴み辛かったのだが、ネットで調べてみれば各国の観光案内がちゃんと有る。と言うか、有って当然か、と想った。それらを適当にローカルに保存しておいて、後で地図と併せて確認しながら、明日訪れれば、それなりに見るべきところをカバー出来るだろう。

そして明日が火曜日だと言うことを思い出し、美術館は休みだと認識し、ガックリして他の案を探すのだった。

時間も丁度良い頃合になったので、ホステルに戻り、チェックインする。チェックインしたらすぐにでも外へ行こうと想っていたのだが、意外とカウンターが混んでいて、結局チェックインを終えると十七時頃になっていた。

荷物を置いて、適当に街を歩く。Nantesは街が微妙に大きすぎる所為か、街自体は余り面白いとは感じなかった。歴史的であるよりかは、近代的であると感じる。ただ十九世紀に建てられたと言う三階建てのショッピングモールは、少し興味深かった。とても古いはずなのに、何処か新しい感じがある。新鮮だ。

何を食べようかとうろうろしていたのだが、結局ケバブになった。と言うのも、下手にレストランに入って食べよう物なら€20くらいにはなるし、バーで食べるにしても当然酒も頼んでしまって€10は超える。じゃぁ自分で買うか、ケバブみたいなファーストフードか、サンドイッチか、になる。本当はスーパーで買って食べる心算だったのだが、何処にも見つからなかった。後は腹の具合と相談である。昼も食べてないし、サンドイッチだと足りない。じゃぁケバブだ。と言うわけで€4でケバブとフライドポテト。城の庭で食べた。

歩き疲れたのでホステルへ戻り、シャワーを浴び、適当に昨日の日記と今日の日記を書く。本当は此れを書いたら寝る心算だったのだが、同じ部屋に居る韓国人(どうもアメリカで大学へ行ってるっぽい。未確認だが超アメリカ英語)にバーへ行かないかと誘われたので、行くことに。流石に独りで飲む酒に金は出したくないが、誰かと飲むなら仕方ない。取り敢えず、使い過ぎないように€10位だけ握り締めて行くかな。